レッスン16

相対力指数(RSI)の活用方法

この「ゲートラーン・フューチャーズ」中級コースでは、ローソク足チャートやテクニカル分析パターン、移動平均線、トレンドラインなど、多様なテクニカル分析指標の基本概念と応用方法を解説しています。この記事では、相対力指数(RSI)に焦点を当て、RSIの構成要素、テクニカル指標としての意義、実践的な活用方法について紹介します。

Relative Strength Index(RSI)とは?

Relative Strength Index(RSI)は価格変動の勢いと大きさを測定するモメンタム系オシレーターです。0から100の範囲で推移し、現在と過去のローソク足チャートの終値を比較することで売りと買いのバランスを示します。

トレーダーはRSIの閾値を20と80、または10と90など、取引スタイルに合わせて設定できます。指標の期間が短いほど反応が速くなります。外国為替市場はRSIの変動が最も小さく、暗号資産市場は最大の変動、株式市場は中間の変動幅となります。

RSIラインの価格変動に伴う推移:

  1. 相対価格の上昇幅が大きいほど、強気相場となりRSIラインは100に近づきます。
  2. 相対価格の下落幅が大きいほど、弱気相場となりRSIラインは0に近づきます。

図のように、上下の水平点線はシグナルラインと呼ばれ、通常はデフォルトで30と70に設定されています。2本のラインの値の差が大きいほど、シグナル頻度は下がりますが、精度は高まります。

RSIシグナルラインの技術的なポイント:

  1. 買われすぎゾーン:70~100
  2. 売られすぎゾーン:0~30
  3. 強気・弱気相場の分岐点:50
  4. RSIが50を上回ると価格が上昇傾向、50を下回ると弱気トレンドの可能性を示します。

RSIの意味

水平線や斜線を引き、それらのラインを突破すると売買に活用します。基準線をオシレーター上に設置し、市場がトレンド転換する際、RSIは実際の変化よりやや早めにシグナルを出す傾向があります:

1.買われすぎ・売られすぎゾーン到達時の売買
市場が過熱し売買注文が偏ると、トレンド反転が起こる可能性があります。慎重なトレーダーは、RSIが70以上で買いを控え、30未満で売りを控えます。最適な戦略は、RSIとトレンド系指標でトレンドを確認し、RSIが買われすぎゾーンで反転したら売却、売られすぎゾーンで反転したら買い増しです。

2.RSIダイバージェンス
指標ラインがローソク足と逆方向に動いた場合、ダイバージェンスが発生し、トレンド反転の兆しとなります。

3.水平推移
オシレーターがM型やW型パターンを描く場合に発生します。パターン形成・維持中はポジションを保有し、ラインがシグナルレベルを突破してトレンドが修正されたら買い増しを行います。

注意:すべての指標分析は市場変化を遅れて反映します。そのため、RSIは補助的な役割として利用し、トレンドの判断にはトレンド系指標やテクニカルパターンなど他のツールと併用してRSIでトレンドを確認してください。オシレーターシグナルだけに依存しないようにしましょう。

RSIの使い方

トレンドの強さを判断する主要な指標として、RSIは主に取引タイミングの確定に使われます。指標値は0~100で、30~70に設定されるのが一般的です。チャート上では、水平軸間のエリアが売られすぎゾーン、70~100が買われすぎゾーンです。

  • RSI強気・弱気分岐ライン
    RSIが買われすぎゾーンで反転し70を下回ればショートポジションを取る目安となり、売られすぎゾーンで30を超えればロングポジションを取る目安となります。

まとめ

  1. RSIは市場の動きを示唆するだけで、シグナルが必ず正しいとは限りません。取引成功率向上には移動平均線など他のテクニカル指標で補完しトレンドを確認しましょう。
  2. RSIはスムーズ性がないため、急激な市場変動では有効性が低下します。
  3. RSIは比率系指標であり、トレンド変化の判断には適しません。市場が横ばいのときは50付近で推移し、取引シグナルがほぼ出ません。

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